河畔林と流木に関する現地ワークショップ速報

河畔林管理の難しさを見る 元々あった河畔林の姿を見る 河畔林再生の試みを見る

2008年9月24日（水）に石狩川上流（旭川）で『河畔林の管理と流木に関する2008現地ワークショップ』を開催しました。このワークショップは第１回を2007年10月11日（木）に石狩川下流で開催しており、今回は第２回目の開催となりました。行政、大学、研究機関、コンサルタントより多数の応募がありましたが、現地をバスに乗車して移動する都合上先着48名となりました。 当日の行程は以下のとおりです。 §１　河畔林管理の難しさを見る 　市街地および近郊を流れる小河川である辺別川（美瑛川支川）、愛宕新川、ウッペツ川（石狩川支川）を視察しました。流況が安定している河川では、澪筋が固定化し、狭い高水敷内にヤナギ類が密集して繁茂している。 §２　元々あった河畔林の姿を見る 　石狩川上流の河川敷上で局所的に成立する樹林で潜在植生としてはヤチダモ−ハルニレ林の箇所。氾濫源の先駆性の樹種であるドロノキやオオバヤナギが早く成長するなか、ところによってはハルニレなど複数種の稚樹が確認されている。 §３　河畔林再生の試みをみる 　石狩川上流のヤナギ類が密集する河川敷では、多様性に富んだ河畔林の導入、更新を目的に、ハルニレ、ヤチダモ、ミズナラ、イタヤカエデなどの稚樹の生育状況を調査している。永山新川では平成10年以降地域住民と連携し、生態学的混播・混植法による河畔林再生の試みを続けている。約40種類の在来種の種から１ユニットごとに10種を選んで植えている。 「さらら」にて、意見交換 　河畔林のあるべき姿について意見交換を行いました。石狩川上流でさまざまな河畔林の状況を見た上でいろいろな観点からの意見が出されました。それぞれの流域や場に応じた河畔林のありかたを考えていく必要性や治水・利水も含めた維持管理についての理解と合意形成の必要性などについて活発な意見がだされました。 （水環境保全チーム・寒地技術推進室道北支所）