第20回IAHR国際水理学会アイスシンポジウムに参加しました

平成22年6月14日（月）から6月17日（木）の期間で、International Association of Hydraulic Engineering & Research（国際水理学会IAHR）主催の20th IAHR International Symposium On Ice（第20回IAHR国際アイスシンポジウム）に水環境保全チームから森田研究員、鳥谷部研究員が参加しました。 開催地は、フインランドのラハティ市で首都ヘルシンキの列車でおよそ1時間25分の地方都市です。本会議はフインランドの著名な作曲家シベリウスを記念して建てられたホールで行われ、次の４つのトピックスに焦点を当てて議論されました。 ・淡水氷と塩水氷の基本的プロセス ・氷の計測、実験 ・氷工学と管理 ・結氷域における生態と環境 　水環境保全チームの森田研究員は、「越冬期のサクラマスの生息に及ぼす巨礫設置の影響」について口頭発表しました。この中で河川整備を実施する際に不向きとなる河床巨礫を用いて創出した越冬場が冬期間どのような環境をサクラマスに提供するのか、またこれらの構造は融雪洪水後どのような状態になるのかを現地調査により検討した内容について発表しました。 　鳥谷部研究員は、「航空レーザ測量成果を用いたダム流域における積雪深分布の評価」について口頭発表しました。この中で、北海道の山間地域の水資源を管理するダム流域で行った航空レーザ測量を基に詳細な地形と積雪分布の関係の分析および簡易的に行った積雪水量の推定結果について発表しました。 　今回のIAHR国際アイスシンポジウムで発表された研究成果は、雪氷圏が抱える諸問題に関する国際的な動向を知る上で大変貴重なものでありました。また、これらの研究成果は国際社会が抱えている水問題の解決に向けた意志決定の一助となることが期待されています。 　本会議に参加するにあたり、お世話になった多くの方々に対して、心より御礼申し上げます。
会場のシベリウスホール 森田研究員の発表 鳥谷部研究員の発表